家探しをされる方はここも大きなテーマでは無いでしょうか。
【 家=資産 】として見た時、結論から言うと、「中古」です。
前提として、家を購入する際の本当のリスクは、消費増税等の購入時期でも無ければ、金利でも、ローンの総額でもありません。
確実に言えるのは、「① 値下がり」と「② 売り難さ」と「③ 貸し難さ」の3点です。
この3点が揃えば、極端な話し何億の物件を購入しようとリスクではありませんし、逆に物凄い安く買えたとしてもリスクでしか無い事も十分に有り得るのです。
実際、程々の立地に、程々の値段の物件を、ほぼ全額ローンで購入、、、。一番危険なケースであり、しかも間違った家選びの陥りやすいケースです。
まず、①の値下がりを考えた時、新築はあなたがハンコを押した時点で1割~2割は価値が間違い無く下がります。
中古はそう言う事はありません。要は新築というプレミアが付いてるんですね。
②の売り難さと③貸し難さはほぼ似た状況が考えられますが、日本の人口密度を考えても、基本的に全国どこを見ても「誰もが購入したい・住みたい良い土地には良い建物が建っている」はずです。
中古の方が誰もが欲しがる建物がある可能性が圧倒的に高いのです。
しかし、世界的に見ても日本人は新築が大好きな国民です。
戸建のデータですが、建物の平均寿命は欧米は100年前後。日本はわずか30年です。
何故、このように日本人は新しい家が好きなのでしょうか?
私の考えはこうです。
昔から木造密集都市を構築して来た日本は事ある毎に大火事に見舞われ、建築と消失とを繰り返す文化だったという事。
そして、もう一つは地震や台風等の災害の多さから来る過酷な条件から来る、中古に対する疑心暗鬼です。
しかし、日本もいつまでもそうは言っていられません。
低炭素(CO2削減)社会への建築業界に対する期待の比重は大きく、不動産のフロー消費型(スクラップ&ビルド)からストック型(中古を流通)社会への転換は世界的な動きです。
そして、これからの時代は特に都市部では、中古を購入し、リノベーション・リフォームをする。という事が常識になって行くと思われます。
行政も金融も間違い無くこちらに資金を流して来ます。
その為には、これからの建築・不動産は既存の中古物件の耐久性・耐災害性について論理的に説明し、単純な築年数では無く、「残存年数」を評価して行く必要があります。
しかし、当然中古であれば何でも良いという訳では無く、建物によって耐久性や場所によって耐災害性も違えば、例え立派なマンションでも管理組合の運営状況によっては、手を出しては行けない中古も多々存在します。
いずれ、日本も欧米のように新築のプレミア値も落ちて来て、中古と変わらなくなって行く事でしょう。
不動産業界も売り物件をかき集め、陳列してお客様に選ばせるというビジネスモデルは成り立たず、建物の良し悪しを見極め、顧客と物件をマッチングさせるという転換を迫られる時がすぐそこまで来ています。
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